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バーナード・ハーマン、めまいの建築家

『市民ケーン』から『タクシードライバー』へ、そして第五の水準を経由して。気難しい作曲家はいかにして映画音楽に「考えること」を教えたか。

執筆 YESTERDAY ON TV2026年6月5日1分で読めます
ポートレート · スタジオで指揮するバーナード・ハーマン
録音セッションのハーマン。オーケストラは登場人物である。クレジット未登録

名前は言えなくても、どんな観客でも聞き分けられる和音がある。『めまい』の螺旋だ。主人公と同じように、上りながら同時に落ちていく。ひとことで言えばそれがバーナード・ハーマンである。場面に寄り添うのではなく、場面を診断する音楽。

ハーマンは正面玄関から映画に入った。最初の仕事が『市民ケーン』である。1950年代にはヒッチコックと組み、サスペンスの定義を書き換えた。彼がいなければ『サイコ』は別の映画だっただろう。シャワーを弦だけで襲うと決めたのは彼だ。

第五の水準からタクシーへ

テレビもハーマンに負っている。『ミステリー・ゾーン』のオリジナル・テーマと、いくつものエピソードの音楽を書き、限られた予算のテレビが大きな芸術として鳴りうることを示した。

カメラは何が起きたかを見せる。ハーマンのオーケストラは、それがいくらの代償だったかを見せる。

ヒッチコックとの決裂の後、彼は新しい世代のシネフィルの英雄になった。トリュフォー、デ・パルマ、スコセッシが訪ねてきた。1975年12月に『タクシードライバー』を録音し、最後のセッションの数時間後に世を去った。自らの劇作法にふさわしい退場だった。

その総譜はレコードとCDの再発として生きつづけ、コレクターの人気も高い。映像なしで映画を聴くための、完璧な入口である。

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