映像保存 · 記事
『メトロポリス』とブエノスアイレスから戻った25分
80年以上のあいだ、フリッツ・ラングの映画は切り刻まれたまま流通していた。アルゼンチンの美術館で忘れられていた一本のプリントが、永久に失われたはずのものを世界に返すまでは。
執筆 YESTERDAY ON TV2026年4月22日1分で読めます更新 2026年5月2日
スチル · メトロポリスの垂直都市
『メトロポリス』は1927年、2時間半を超える長さでベルリンに登場し、ほとんど即座に短く切られた。配給会社が切り、順序を入れ替え、字幕を書き直した。以後何十年も、ドイツ表現主義の最も野心的な作品は断片としてしか存在せず、いくつもの世代がその半分だけを見てきた。
2008年、研究者たちはブエノスアイレスの映画博物館の収蔵庫に、未知の約25分を含む16mmプリントを見つけた。アルゼンチンの配給プリントから起こされた、傷だらけの縮小版だった。そしてそれは宝だった。
修復というパズル
アルゼンチンの素材はドイツで進められていた修復に組み込まれ、2010年、世界は80年以上ぶりにほぼ完全な『メトロポリス』を見た。丸ごと戻ってきた副筋、ようやく筋の通る人物たち、取り戻されたもとのリズム。
写真 · 検定台の16mmリール
教訓は居心地が悪い。映画史の絶対的な里程標の生存が、大きなアーカイブから遠く離れて保管されていた商業流通用のプリントに懸かっていた。ほかにどれだけの映画が間違った棚で待っているのか — あるいはもうナイトレートの粉になったのか。
保存とはマスターを金庫に入れることではない。複製を増やし、収蔵を目録化し、公共アーカイブに予算をつけることだ。ブエノスアイレスは、映画の記憶が分散して存在することを証明した。そしてフィルム缶をひとつ捨てることは、いつでも歴史に逆らう賭けである。
おすすめ · フィジカルメディアと書籍
棚に置く『メトロポリス』
Amazonのアソシエイトとして、Yesterday on TV は適格販売により収入を得ています。 詳しくはこちら.
価格と在庫は各ストアでご確認ください。リンクのない商品は登録待ちです。